アークどこでも本読み隊

本を読む喜びを広げよう



一つ: 図書館プロジェクト 

📍 活動地域: チェンマイ県プラオ郡

図書館事業は、アークの原点です。活動をスタートした時は、移動図書館のみを行う予定でしたが、2012年に地域に根差したランマイ図書館を開いたことが、活動の幅を一気に広げるきっかけとなりました。

以下、2023年現在行っている活動の一部をご紹介します。

ランマイ図書館 

おばあちゃんが、キッズコーナーで二人の孫と一緒に絵本を選んでいます

タイ語で、「ランマイ」は、絹を作るカイコの繭という意味です。

ランマイ図書館に来たすべての本の虫たちが、自分の家のようにのんびりした気分になってくれたらという思いから名付けました。

ここは、「地域に開かれた図書館」を目指し、日々いろいろなイベントを行う場であるとともに、アークの事務所と、移動図書館のスタート地点も兼ねています。

2012年、賃貸の長屋の1階部分に、蔵書約1500冊を並べてオープンしました。日本とタイの皆さんからご支援をいただいて、2016年に、軍の中心部から車で5分ほど離れた今の場所に引っ越し、現在に至っています。

2023年現在、ハリーポッターの全巻から、音が出たり、開くと絵が飛び出たりするような子供向けの絵本まで、合計1万冊以上に成長しました。全ての人が自分の読みたい本を見つけることができます。

本だけではなく、子供向けや大人向けの選り抜きのDVDも揃えており、貸し出しを行っています。

また、館内ではWi-Fiも利用することができたり、最新の雑誌を読むことができたりするなど、友達との待ち合わせ場所や、地域の人々との交流の場としても最適な場所になっています。

ランマイ図書館には、プラオ出身の3人の常駐スタッフがいて、利用者の皆さんにとって居心地の良い環境づくりをしたり、本を読む楽しさを伝えたりするお手伝いをしています。

遊びの図書館

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10人ほどの子供たちが、外で電車ごっこのように肩に手を置いてつながってゲームをしています。机に布をかけたトンネルをくぐっているところで、周りには高校生のボランティアやアークのスタッフもいます

月に1度、ランマイ図書館を開放して、子供たちのために、読み聞かせや工作、料理等、楽しさ盛りだくさんなプログラムを実施しています。手伝ってくれるボランティアは、地元の高校生です。「遊びの図書館」と名付けたのは、「図書館は勉強熱心なまじめな人が来る場所」という固定観念を壊したいからです。

本の虫キャラバン 

外に敷いたござの上で本を読む子供たち。数名は、カラフルな民族衣装を着ています。背景には図書館車両はるの号が見えます

移動図書館車両「はるの号」いっぱいに、色とりどりの本を詰め込んで、山岳民族の子供たちが寝泊まりする寄宿舎や村のお寺、地域の集会所等で移動図書館活動を行います。2023年現在活動を担当しているのはヌックニック。子供たちに楽しいイメージを持ってもらうために、本以外にもおもちゃやゲーム、パズルを積み込んでいるのがはるの号の太っ腹なところ。ヌックニックお得意の手作りおやつタイムも子供たちに人気です。

こちらから、山のお寺での移動図書館の様子をご覧いただけます。

訪問図書館 

竹でできた縁側に、ニックちゃんが座っています。隣に置いた何冊かの本の上に手を置いて、はす向かいの車いすの男性に説明をしようとしています

障害、高齢、子供が小さい等、様々な理由から一人で図書館に来るのが難しい利用者さんを、私たちが各家庭まで訪ねていきます。月に1回のペースでおうちにお邪魔して、それぞれの人の好みに合わせた本を届けます。絵を描くのが好きなウェウちゃんに塗り絵を届けたり、全盲のエウさんに雑誌の記事を朗読したり、できる範囲でそれぞれの型のニーズに合わせたサービス提供を心掛けています。

2023年現在の担当はレックさんですが、以前アークで働いてくれていたアンちゃんが訪問図書館に出かける様子を、こちらからご覧ください。

本の虫文庫 

本棚の前に立つ二人の👦の後ろ姿が映っています。一人は自転車にまたがっていて、もう一人は椅子に掛けて本を手にしています

2023年5月現在、プラオ郡全体に19の小さな本棚を設置しています。各場所には50冊ほど本を置き、毎月入れ替えます。病院やお寺、バスターミナルなどに設置し、多くの人に読んでもらえるように工夫しています。2021年の夏に、ロータリークラブの皆さんのご寄付で、素敵な本棚を作成することができたので、引き続き多くの皆さんに利用していただきたいです!

 

二つ:幼児教育センタープロジェクト 

📍 活動地域: チェンマイ県プラオ郡と、チェンラーイ県ウィアンパパオ郡

アークは2か所の幼児教育センターを運営しており、そこでは少数山岳民族の子供達が学校に行く前の準備教育を受けています。 少数民族の人々はタイ語とは全く異なった言語を使用しているので、子供達が4~7歳になり村を離れ、幼稚園や小学校に通うようになると、他の生徒たちについていけずに、 非常に大変な思いをすることが少なくありません。アークの幼児教育センターはタイ文字の基礎的な読み書きを教えることによって、少数民族の子供たちが、 就学前に基本的なタイ語を身につけ、学校での勉強についていけるよう支援をしています。センターでは、村に住むタイ語の話せる人をフタッフとして 雇用し、 先生になってもらっているのですが、プラオ市内にいるランマイ図書館の職員は、2つのセンターを月に一度訪れ、その際に必要なもの(学用品やおやつなど)を持って 行ったり、 子ども達の学習がどの程度身についたか確認したりしています。

太陽の家 

子供たちが、紙で作った金メダルを首から下げて写っています。踊っている子、おやつを食べている子などが見えます

2012年5月、プラオ郡のお隣、チェンラーイ県ウィアンパパオ郡シップラン村に、アーク初の常設プロジェクトとしてオープンしました。実は、ランマイ図書館が開館する6か月も前から、太陽の家は活動していたんです。2012年以降、すでに多くの子どもたちが周辺の町の学校に進学し、元気に成長しています。

センターのあるシップラン村は、アカ族という民族の人たちが暮らす小さな山村です。2021年度は7人のアカ族の子どもたちが、指導員のナレー先生と一緒に遊び、学んでいます。太陽の家の様子を移した動画を、ぜひご覧ください!

笑顔の家 

子供たちが、経って元気に体を動かしています。ピム先生が真ん中に座っています

笑顔の家は、プラオの街から車で45分ほどの、メーウェーン地区メーウェーンノイ村に2015年5月にオープンしました。リス族の人が多く暮らす村ですが、ラフ族などほかの民族の人たちも一緒に暮らしています。2021年度は、9名の子供たちが、のびのびと遊びながら学んでいます。笑顔の家の動画もぜひどうぞ!

 

三つ:でこぼこ絵本プロジェクト 

📍 活動地域: バンコク周辺

様々なでこぼこパーツがちりばめられたページです。実際に開け閉めできる、あいすの棒で作った扉や紙やすりの道路、布製の熱気球や羽を広げたコウモリなどが見えます

2018年にスタートした、私たちにとって初めてのものづくりのプロジェクトです。様々な国籍のボランティアさんが、共同作業により、障がいのある子もない子も楽しめるオリジナル絵本を制作しています。タイ語で「でこぼこ」のことを「ヌーンヌーン」というので、プロジェクトの英語名は”Noon Noon Books"にしました。カラフルなイラストと、目や手で楽しめるでこぼこパーツがふんだんに盛り込まれた絵本です。テキストは、大きな文字だけでなく、点字でも書かれています。目の不自由な方、弱視の方、高齢の方、本が好きな方、「活字はちょっと…」という方、どんな方でも、きっと私たちのユニークな手作り絵本に夢中になることでしょう。

こちらから、でこぼこ絵本第1作、「たからもの」のオーディオブックバージョンをお聴きいただけます。英語ですが、音楽や効果音も入っていて、ラジオドラマ仕立てなので、楽しんでいただけると思います。ちなみに、読み手や編集者、ディレクターまで、全てバンコクの高校生がやってくださいました!

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